オールナイト大勝利

cajolery2008-11-15

池袋は新文芸坐のオールナイト「河崎実ナイト ギララ&ウルトラマン」に行ってきた。かなり準備を整えたかいがあって、夜通しの鑑賞を貫徹することに成功した。思えば二月前、同館の「寺山修司ナイト」で凄惨な惨敗を喫したが(寺山とか相手が悪すぎる。レベル1でカンダタとかむりむり)、「崖の上のポニョ」の連続鑑賞など鍛錬に励み(http://d.hatena.ne.jp/cajolery/20080914)、みごとリベンジを果たした。いえい。勝因は昼寝とチョコレートか。しかし甘いもの断ちしていた身体が、当夜をきっかけに糖分を欲しまくっているのは不測の事態である。

本題。オールナイトのプログラムは以下の通り。

 ・河崎実氏と古谷敏氏によるトークショー
 ・河崎実監督「ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発」(2008)
 ・満田かずほ監督 TV「ウルトラマン」第10話『謎の恐竜基地』(1966)
 ・二本松嘉瑞監督「宇宙大怪獣ギララ」(1967)
 ・野口晴康監督「大巨獣ガッパ」(1967)

座席は半分ほど埋まったかたちで、やはり圧倒的に男性が多く、年齢層も中年が中心。意外に大学生風の20代の若者もそこそこいた印象。混雑はしていなかったが、トークショーをされた両氏のサインが貰えるとあってパンフレットは完売していた。サイン目当てでパンフを買おうか逡巡していた折の完売で、別にファンでもない俺が買ってパイを減らすことにならずよかった。有限のリソースは行き渡るべきところへ行き渡ればよい。余剰は俺にも分けてくれ。

以下、トークショーのメモからの抜粋。筆者の興味に触れた部分のみなので、全容ではないし、ニュアンスも保証できない。
 ・初代ウルトラマンスーツアクターで有名な古谷氏だが、もともとは宝田明氏のような俳優を目指していたという
 ・が、長身の宝田氏の隣りにやはり長身の古谷氏を並ばせるのは画的にまずいので、あまり宝田氏と組むことはなかったという
 ・殺陣師でもスタントマンでもないうえ俳優は顔が出てこそという考えもあり、初めに「ウルトラQ」でスーツアクターを演じたときは不本意だったという
 ・ウルトラマンを演じていたときは、敵役のスーツアクターが大先輩の中島春雄氏だと緊張したという
 ・上記のような話は、来春発売される古谷氏の著書で詳細に書かれる予定なので、買ってね!
 ・「ギララの逆襲」は東宝制作であるが、すでに東宝には特撮用の撮影所がないので、特撮シーンは東映で撮影した
 ・爆発シーンはCGではなく火薬を使った。古谷氏演じる軍人が爆発に弱音を吐くシーンは、「ウルトラセブン」のアマギ隊員から
 ・なべやかん氏をキャスティングしたら、そのツテでビートたけし氏にも出演してもらえることになった
 ・ビートたけし氏が出演しているためか、今作でヴェネツィアに招待された
 ・その際、サルコジ仏大統領や小泉元総理のパロディは現地でもウケたが、安部前総理は認知度が低いのかウケなかった